正直不動産を現役不動産屋がレビュー【2巻】新・中間省略登記

正直不動産を現役不動産屋がレビュー【2巻】新・中間省略登記

正直不動産の内容がむずかしくて楽しめない。
「実際にそんな事あるの?」などの疑問に現役の不動産屋がお答えします。

もりやま
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今回は、2巻10ページに出てきます。
桐山(市原隼人さん)が衛藤さん(おばあちゃん)にした中間省略についてご説明いたします。

ストーリーの大まかな流れ

衛藤さん所有の土地を桐山(市原隼人さん)と永瀬(山下智久さん)の二人が売却を競う所からこの話は始まります。

衛藤さんの土地を中間省略登記といって土地の売買価格の中抜き行為をするストーリーです。

もりやま
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最終的には、桐山(市原隼人さん)が中間省略登記と言う手法で契約をいたします。

現在の「第三者のためにする契約」と言うのものです。

第三者のためにする契約とは?(旧中間省略)

第三者のためにする契約(さんため契約)とは、AからB、BからCと同時に売買が行われた場合に、Aから直接Cに所有権を移転する契約の事です。

下記の図の様に、売主、買主の利点としては不動産会社が直接買い受ける事になるので仲介手数料が不要になります。

不動産会社の利点しては、不動産会社が取得した事を省略する事ができるので、登録免許税、不動産取得税、司法書士費用が不要になるのです。

この説明を聞くと頭のいい方は、「不動産会社に何のメリットがあるの?」と思うとはずです。

実は、不動産会社は安く売って、貰い高く売る中抜きをしているのです。

分かりやすく例えると、ブランドなどのリサイクルショップと同じ事をしているのです。

もりやま
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本編では、Aの売主が衛藤さん(おばあちゃん)でBが桐山(市原隼人さん)の登坂不動産、そしてCが桐山が見つけてきた㈱スマイル&ヘルスという構図になります。

そして登坂不動産が差額で4千万円の利益を得る構図になります。

要は、本編の様に、間に入っている登坂不動産が1億1千万円で売る人を見つけて来て、1億5千万円で買う人見つけた事で成立する契約の事です。

では、なぜ、永瀬(山下智久さん)が怒って桐山(市原隼人さん)を責めていたのかと言いますと、永瀬(山下智久さん)は仲介に入って1億4千万円で購入する相手を見つけていたので、衛藤さんの手元に1億4千万円が入る予定でした。

ですが、桐山(市原隼人さん)は登坂不動産に1億1千万円で売却させ3千万円の損をさせてしまった事を怒っているのです。

永瀬(山下智久さん)は1億5千万円で購入者を見つけていたので、第三者のためにする契約をしなければ、衛藤さんの手元に1億5千万円が入るはずでしたが、差額の4千万円は登坂不動産の利益となりました

もりやま
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この第三者のためにする契約は、使い方が良ければ皆の利益になる契約なのですが、使い方間違えばを悪いように利用する事も出来るのです。

この中間省略登記は平成16年まではとても頻繁に使われてきました。

ですが問題が多く発生していた事で、法改正が行われ代案としてこの「第三者のためにする契約」が生まれました。

もりやま
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実は、今でもこの様なやり方で暴利を上げている不動産会社は存在します

ですが、この第三者のためにする契約自体は違法ではありません。

第三者のためにする契約でも良い契約もございますが、悪用されているケースが多いので、不動産会社に他人物売買(第三者のためにする契約)などの文言を言われたら、相場の金額とあっているのかに注意して契約する事を忘れないでおきましょう。

衛藤さんは、どうしたら防げた?

衛藤さんが4千万円を損したのは、登坂不動産1社にしか依頼しなかった事がいけなかったのです。

何社かの不動産会社に一般媒介契約を依頼すればこの様な事には、ならなかったのです。

もし同じ事をされている売主様がおられましたら、不動産屋に売却する第三者のためにする契約(通称さんため)ではなく通常の売主と買主しか出てこない契約をする事をおすすめ致します

※本ブログは、あくまで個人的な意見及び感想です。

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