正直不動産を現役不動産屋がレビュー【6巻】賃料増額請求編

正直不動産を現役不動産屋がレビュー【6巻】賃料増額請求編

正直不動産の内容がむずかしくて楽しめない。

「実際にそんな事あるの?」などの疑問に現役の不動産屋がお答えします。

もりやま
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今回は、6巻P127に出てきます。
賃料増額請求についてご説明いたします。

正直不動産の大まかなストーリーの流れ

登坂不動産に、管理の依頼をしているアパートオーナーの葉山様の依頼で家賃を5千円値上げする事になり永瀬財地(山下智久さん)が入居者との交渉担当になった事からストーリーは展開していきます。

もりやま
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本編の様に突然、家主様から家賃を上げると言われた事はありませんか?

特に更新時に家賃を上げると言われてしまい、家賃の5千円アップを了承しないと契約の更新をしないと言われた経験はありませんか?

このブログでは、そんなときの対処法をお教えいたします。

結論!適切な方法で断れば大丈夫

結論から言いますと、家賃を上げられることはないでしょう。

なぜなら、借主は、法律上弱い立場であり守られているからです。

この場合、借地借家法32条1項の規定により租税公課などの経済事情の変動や近隣建物の相場より比較して不相当となった事が証明できた場合は、家賃の増減を請求できるのですが、おそらく難しいでしょう。

認められケースとして、経済バブルなどの土地の価格の急上昇やなどが証明された場合などのに出来る権利なので、おそらく、現状の景気では不相当であることを理由に増額する事はできません。

もりやま
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また、借主様の家賃増額拒否を理由に、貸主様から賃貸契約の契約更新を拒否することも難しいです。裁判をしても家主様が負けるでしょう。

建物の借賃が、土地若しくは建物に対する租税その他の負担の増減により、土地若しくは建物の価格の上昇若しくは低下その他の経済事情の変動により、又は近傍同種の建物の借賃に比較して不相当となったときは、契約の条件にかかわらず、当事者は、将来に向かって建物の借賃の額の増減を請求することができる。

ただし、一定の期間建物の借賃を増額しない旨の特約がある場合には、その定めに従う。

借地借家法32条1項

もりやま
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では、どのように交渉したらいいのか?

きちんとした手続きを踏まないと、契約更新を拒否理由に該当してしまう事になるので注意しましょう。

家賃を払っておく事が重要

本編でも説明されている事なのですが、貸主様から「値上げに応じない場合、家賃を受け取らない」「そうすると家賃滞納になるから結局、債務不履行になり出て行って貰うことになる」と説明されています。

もりやま
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このように、家賃の受け取りを拒否する家主様は、実在するでしょう。

よくいるのは、家賃を上げると言う連絡を貰った事で頭にきて家賃支払いをやめた借主様がいます。

借主様自らの判断で、家賃の支払いを拒否するのは最悪です。

まさしく相手の思うつぼです。

家賃を受け取ってくれない時の対処法

家賃を受け取ってくれない時は、必ず、供託をしましょう。

供託所といって、家主の代わりに家賃を受け取ってくれる場所があるんです。

その場所は、各法務局に供託所がありますので、手続きをしておくことが重要です。

支払う意思を示しておかないと、裁判になった時に不利になるので受け取りを拒否された場合は必ず供託をしておきましょう。

念のために説明するのですが、振り込み家主様や管理会社様の振り込み口座などがある場合は、そこに振り込んでおくと良いでしょう。

因みに、金額は、元の家賃(増額前の金額)を振り込んでおけば良いでしょう。

これは、供託の場合も同じです。

もりやま
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いきなりの家賃増額は、毅然とした対応で乗り切りましょう。

裁判所に出たら、負けるのは家主様の方です

ですが、家賃を支払っておかないと、その権利もなくなってしまいます。

きちんと家賃を納めて対応すると良いでしょう。

それでも、揉めるようでしたら調停又は裁判になるかと思いますので、その場合は、法テラスに相談して下さいね。

無料相談の法テラス

 

※本ブログは、あくまで個人的な意見及び感想です。

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