正直不動産の内容がむずかしくて楽しめない。
「実際にそんな事あるの?」などの疑問に現役の不動産屋がお答えします。
今回は、8巻P36に出てきます。
内見せずに入居申込みについてご説明いたします。
正直不動産の大まかなストーリーの流れ
月下咲良(福原遥さん)が賃貸物件を探されているお客様一人に手間暇をかけすぎている事に、指導係の永瀬財地(山下智久さん)があまり時間をかけないで接客する所から本ストーリーが始まります。
VRやTI内見が流行っていますが、実際に案内しないで物件を契約する恐ろしさについて説明いたします。
今、流行りのVR内見やIT内見には感染症リスクが軽減される利点があるのですが、実際に内見をしない事で、気が付かない点が多くて大変危険です。
今回は、実際に内見をせずに物件を契約するリスクをご説明いたします。
内見しないと気が付かない事
本編でお客様ファーストの月下咲良(福原遥さん)が説明されていたことから解説いたします。
- お部屋の匂い
- 水圧の強弱
- 騒音の確認(壁の薄さ)
- 日当たり
- 近隣の方がどんな方が住んでいるか?
お部屋の匂い
部屋には、前にお住まいの方の匂いが染み付いて抜けていないお部屋がございます。
特に、タバコ臭やペットの匂いや下水の匂いなどが挙げられます。
水圧の強弱
古い物件などは、水圧がかなり弱い物件が存在します。
特にリノベーションをしている物件は、内装が新しいので気がつきにくいので注意が必要です。
騒音の確認(壁の薄さ)
上のお住まいの方の足音や、左右のお部屋との壁の薄さで騒音が分かります。
実際に行かないと分からない、写真や動画では気がつかないポイントです。
実際に、壁を叩くなどして確認することが必要です。
日当たり
写真や動画では、明るさ調整なでお部屋の明るさを調整することが可能です。
日当たりの良さや、明るさなどは、実際に内見をしないと分かりません。
スーモやホームズなどの写真で見たら日当たりが良い物件に見えても、実際にはとても暗いお部屋と言う事もあります。
理由は、違う階数や、方位(向き)が違う部屋、写真間違いなど色々なトラブルも考えられるので写真や動画を当てにしないことです。
近隣の方がどんな方が住んでいるか?
同じマンションにお住まいの入居者の質も大変重要です。
実際に訪れる事で、エントランスやポスト周辺のゴミやチラシの散乱具合や、自転車の置き場の乱雑具合などを確認することができます。
ペットの飼育が可能な物件などは、エレベーター内でトイレをしてしまうペットがいるが、掃除をしないで放置する飼い主もいるのでエレベーター内の臭いや落書きなどで入居者の質も見れます。
内見しないと気が付かない事項
そして、ここからは本編以外に、私が注意しておいた方が良い事項をご説明いたします。
- 携帯の電波チェック
- シックハウスのチェック
- 湿気具合のチェック
- 室内の温度チェック
- 駅から物件までの距離
- 実際の間取りの畳数の確認
- 設備の確認
- 周辺に音や騒音などの出る施設の確認
携帯の電波チェック
お使いのキャリアによっては電波が入りにくい物件が存在します。
実際に内見の時に確認して置かないと、家にいる時は連絡が付かないと言う事もあるので気を付けましょう。
タワーマンションの高層階などは、電波が弱い傾向にあるので新築だから大丈夫と思わない様にしましょう。
シックハウスのチェック
お客様の中には、アレルギー体質の方もおられます。
実際にお住いになる物件に入る事によってシックハウス症候群やアレルギーに体が反応しないかの確認も大切です。
湿気具合のチェック
お部屋によっては、すごく湿気が発生す物件の場合がございます。
池や田んぼ、川だった所を埋め立てて建築した物件や湿地帯に建築された物件などです。
1階や日当たりの悪い物件などでは、湿気が多く発生いたします。
湿気が多いと、カビっぽい臭いがするのですぐに分かります。
室内の温度チェック
最上階や最下階のお部屋がすごく寒かったり、すごく暑かったりします。
物件の構造や断熱材の施工方法などで変わってきますので、実際に物件に足を運んで体感すると良いでしょう。
駅から物件までの距離
不動産の表記にはルールがあり、80mまでを1分と表記しなければなりません。
ですが、この表記は最短道路距離を測っただけに過ぎません。
坂道や階段、踏み切りなどの計算に入れていない事と、平坦な道であっても1分80mは成人男性の足でもたどり着けません。
開かずの踏切などがあると大変ですので、申し込み前に、必ず通勤時間の合わせてリハーサルをする様にして下さいね。
実際の間取りの畳数の確認
不動産屋によっては、実際の部屋の畳数ではなく建物全体の㎡数で畳数を記載している会社があります。
また、記載にミスなどや梁(はり)や、柱(はしら)をわざと記載していない間取り図も存在します。
実際に内見すれば容易に気が付く事も、悪意のある図面や写真の撮り方などでは、気が付かない事もございますので注意が必要です。
設備の確認
たまにある事なのですが、物件資料(マイソク)には記載しているが、実際には無い設備が記載されている事があります。
物件資料には、「現状優先」と書かれているので、内見をしていたら資料との違いに気が付いてオーナーさんに確認し設置する交渉ができる可能性がございますが、入居後では交渉できない事が多いです。
オーナー様も人間なのでミスをすることがあります。
その為に、内見をしてから申し込みをして貰う様に部屋を見れるようにしています。
そして、資料との違いが有れば質問をして頂けるにしているのです。
周辺に音や騒音などの出る施設の確認
音の出る施設とは、学校や消防署、警察署や病院の施設、高速道路や踏切や線路沿い物件などが代表例です。
特に緊急車両は、深夜問わず大きな音が出ますので、この様な施設が物件の周りにある場合は必ず窓を開けて生活する上で耐えれるのかをチェックしましょう。
また、1階に店舗がある場合や工場や川などがある場合は、臭いに悩まされる事もあるので注意が必要です。
特に臭いは、洗濯物を干すと服に臭いがついたりするので注意が必要です。
まとめ
VR内見やIT内見は便利で時代の流れに会っていますが、毎日過ごす家の事なので、一回は内見をした方が良いです。
おすすめする方法として、VR内見やIT内見を利用する場合は、事前のVR内見やIT内見で最終候補の2~3件になった時点で内見をすればミスのない物件を探すことが出来ると思います。
内見をせずに物件を契約する恐ろしさは、十分に理解して頂けたと思います。
絶対に物件を見ないで契約しない様にいたしましょう。
※本ブログは、あくまで個人的な意見及び感想です。