

大阪市内で不動産を売却したいと考えたとき、敷地の上空に送電線(架線)が通っていると「ちゃんと売れるのか?」と不安になる方も少なくありません。
結論から言えば、架線下にある不動産でも売却は可能です。ただし、「線下補償」や「地役権の設定」が絡む場合には注意点が多く、スムーズな売却には準備と専門的な知識が必要です。
この記事では、大阪市での実務経験をもとに、架線がある土地・建物を売却する際の流れとポイントを解説します。
線下補償とは?送電線がある不動産にかかる影響
送電線が上空を通っている土地や建物は、電力会社(関西電力など)と「地役権設定契約」を結んでいる場合があります。この契約は「一定の土地を架線の通路として使わせる代わりに、土地所有者へ補償金を支払う」という仕組みです。
主な補償内容は以下の通りです:
- 土地の使用制限に対する補償(建物の高さ制限など)
- 土地の一部を実質的に使用することへの補償
- 心理的瑕疵に対する補償(景観や電磁波の懸念など)
このような補償を受けている土地を売却する際には、補償内容や地役権の契約条件を明確にしておくことが重要です。
不動産売却の流れと架線の影響
架線がある不動産を売却する場合、基本的な流れは通常と同じですが、いくつか確認や手続きが追加されます。
- 不動産会社による現地調査・査定
- 地役権契約の有無と内容の確認
- 媒介契約の締結
- 販売活動(広告、問い合わせ対応)
- 購入申込・条件交渉
- 売買契約の締結と引渡し
特に査定や広告の段階で、「架線があること」「補償金の受領履歴」「地役権の登記内容」などを丁寧に開示する必要があります。
高く売るための工夫と早く売るための判断基準
架線下の不動産を売る際、「高く売りたいのか」「早く現金化したいのか」で戦略が異なります。
- 高く売りたい場合:補償金の受領実績や将来的な補償更新の見込みを資料として提示し、投資目的の買主を狙う。
- 早く売りたい場合:一定の価格調整(相場より5〜10%低め)と、土地利用制限の説明を明確にして買主の不安を解消。
いずれの方針でも、地役権の契約書や補償通知の控えを早めに準備しておくことが重要です。
失敗しやすいポイントと対策
架線付き物件の売却でありがちな失敗と、その対策は以下の通りです:
- 価格設定ミス:補償金を考慮せずに周辺相場だけで価格設定をすると高すぎて売れ残る。
- 地役権の未確認:登記簿上に地役権の記載があるか確認を怠ると、契約直前でトラブルに。
- 買主への説明不足:架線の存在や補償内容をしっかり伝えないと、契約破棄のリスク。
- 媒介会社の知識不足:線下補償の実務に不慣れな業者だと対応が後手になりがち。
売却にかかる費用の一般的な内訳
架線がある土地でも、基本的な売却費用は変わりません。
- 仲介手数料(売却価格の3%+6万円+税)
- 登記関連費用(抵当権抹消・所有権移転など)
- 測量費用(筆界未確定の場合)
- 譲渡所得税(利益が出た場合)
※線下補償金の扱いや譲渡益との関係は、税理士に事前確認をおすすめします。
注意点:制度や税務は個別事情に左右されます
この記事では一般的なケースをご紹介していますが、地役権の内容や補償金の課税関係は契約内容や時期によって異なります。
最終判断は、税理士や司法書士、不動産会社に確認してください。
まとめ|架線がある不動産も適切に売却できます
送電線があるからといって不動産の売却を諦める必要はありません。線下補償や地役権の扱いを正しく整理し、買主へ透明性のある情報を提供することで、納得のいく売却は十分に可能です。
ご自身で判断が難しい場合は、架線付き物件の取り扱い経験がある不動産会社に相談することをおすすめします。
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架線のある不動産の売却でお悩みの方は、ぜひ当社までお気軽にご相談ください。