

引渡しでやる「管理費・積立金の精算」とは
大阪市でマンションを売って、契約も終わって、あとは引渡し……となったときに地味に揉めやすいのが「管理費・修繕積立金の精算」です。要は、同じ月の管理費や積立金を、売主と買主のどちらがどこまで負担するかを引渡し日に合わせてきっちり割り勘する作業です。
ここが曖昧だと「今月分は払った?」「引落しは誰の口座?」みたいなやり取りが増えて、引渡し当日にバタつきます。先に段取りを押さえておくと、安心して引渡しできます。
売却の流れの中で、精算はどこで出てくる?
- 査定:いくらで売れそうか相場を把握
- 媒介:不動産会社と契約(一般媒介・専任など)
- 販売:広告・内覧・価格調整
- 申込:買付、条件調整
- 契約:売買契約書の締結、手付金受領
- 引渡し:残代金受領、鍵・書類の受け渡し、各種精算
管理費・積立金の精算は、この最後の「引渡し」でまとめて行うのが基本です(固定資産税・都市計画税の精算と一緒に並ぶことが多いです)。
精算の基本は「日割り」。ただしルールは事前に決める
管理費・修繕積立金は、月額で請求・引落しされることが多いです。引渡し日を境に、
- 引渡し日まで:売主負担
- 引渡し日の翌日以降:買主負担
という形で日割り精算します。たとえば引渡しが2月15日なら、2月1日〜15日分は売主、16日〜末日分は買主、という考え方です。
ただし注意点があります。管理費・積立金は「前払い」扱いの管理組合もあれば、実質「当月分を当月に引落し」もあります。さらに、引落し日(毎月27日など)が引渡し前後でズレる場合があります。だからこそ、
- 何月分を、いつ引落しているか
- 日割りの起算日を「引渡し日」「引渡し翌日」どちらにするか
を、売買契約の段階で不動産会社と一緒に整理しておくのが大事です。
引渡し当日に必要になりやすい資料
- 管理費・修繕積立金の金額が分かる書類(管理規約、管理組合からの請求書、引落し明細など)
- 最新の引落し状況が分かる通帳コピーやネット明細(直近2〜3か月)
- 管理会社・管理組合の連絡先
「引落しが済んでいるのか」「未払いがないか」を確認できないと、精算表が作れません。特に大阪市内の分譲マンションは管理方式が多様で、同じ“管理費”でも扱いが違うことがあります。
よくある失敗ポイント(ここだけは先に潰す)
引落し口座の名義変更が間に合わない
引渡し後もしばらく売主口座から引落しが続くと、精算が二重になったり、買主が払ったつもりになっていたりします。名義変更の手続きは管理会社の都合で時間がかかるので、引渡し前に「変更に必要な書類」「提出期限」を確認します。
滞納・未納があって引渡し日に発覚する
過去分の未納があると、買主が嫌がって決済が止まることがあります。心当たりがなくても、口座残高不足で引落しできていないケースはあります。直近の明細は必ず見ておくのが安全です。
管理費と積立金以外の“別請求”を見落とす
駐輪場代、駐車場代、専用使用料、町内会費、インターネット利用料などが管理会社経由でまとめて引落しされていることがあります。これも基本は引渡し日で日割り精算の対象になります。
「高く売りたい」か「早く売りたい」かで、精算の考え方も少し変わる
精算自体はどちらでもやるのですが、優先順位で段取りが変わります。
- 早く売りたい:引渡し日を先に決めがちなので、精算資料の回収を最優先にして“引渡し当日の混乱”を防ぐ
- 高く売りたい:買主の安心材料として、管理費・積立金の金額や滞納なしの状況を早めに整えて交渉を有利に進める
買主から見ると、管理費・積立金は「買った後にずっと払う固定費」です。整理されている物件は、それだけで不安が減ります。
マンション以外(戸建て・土地)の場合
管理費・積立金の精算は、基本的に分譲マンション特有の話です。戸建てや土地では不要なことが多いですが、例外として「団地管理組合」「共有施設の維持費」「私道負担の管理費」などがある場合は、似た精算が発生します。名称が違うだけで考え方は同じなので、費用の名目を洗い出すことが大事です。
次にやる行動はこれ一つ
引渡しが近いなら、まずは「管理費・修繕積立金の直近明細(請求書 or 引落し明細)を2〜3か月分そろえる」ことです。これがそろえば、日割り計算も、別請求の洗い出しも、未納の有無の確認も一気に進みます。
精算は細かいですが、ここを丁寧にやると引渡しがスムーズになります。制度や税務・個別の管理組合ルールは例外もあるので、最終的には管理会社・司法書士・税理士などの専門家や管理組合へ確認してください。