正直不動産の内容がむずかしくて楽しめない。
「実際にそんな事あるの?」などの疑問に現役の不動産屋がお答えします。
今回は、1巻P43に出てきます。
月下咲良の営業デビューの賃貸案内をご説明いたします。
正直不動産の大まかなストーリーの流れ
ある親子が無理難題の条件で物件を探している所から始まります。
月下咲良は難しい条件ではありますが、一生懸命探した結果たった1件のだけですが物件が見つかります。
その物件は相場よりとても安い物件でが、その物件が問題だったのです。
内見をして、立地も室内も申し分ない良い物件で申し込みをしようとしたら、永瀬が「俺なら、こんなクソみたいなオーナーの物件には金をもらったって住まない」
と言うのです。
一体、この物件にどんな闇があったのでしょう?
相場より安い物件には、何らかの裏があるものです。
家賃が安すぎる理由
何にでも相場と言うのは存在します。相場から大きくかけ離れたおいしい話には、何か裏があるものです。
今回は、その典型的な例です。
今回の家賃が安すぎる理由は、敷金礼金で儲けを出している悪徳オーナーの物件だったからです。
永瀬財地(山下智久さん)の推測では、
格安条件で入居者を集め、入居後に嫌がらせをすることで退去をうながし、現状回復費用を理由に敷金の返還を拒否し、短期間で多くの入居者を回転させて、その都度、敷金礼金分の利益を得ていると語っているのです。
分かりにくい方の為に通常の賃貸収入パターンと今回の悪徳オーナーの1年間の収入パターンを比較してみました!
家賃収入パターンの比較
- 通常のオーナーの1年間の利益
- 敷金6万円+礼金6万円+家賃6万円×12か月=84万円
※敷金は返金されるので84万ー6万円で78万円の利益
- 悪徳オーナーの1年間の利益
- 1年間で3人の入居者が入れ変わった場合
敷金6万円+礼金6万円+家賃6万円×4か月=36万円
※36万円×3人=108万円の利益
永瀬(山下智久さん)の推測では、女性の入居者なら家に着いた瞬間に悪徳オーナーが無言電話をかけたりする事で、入居者がマンションに住みたく無くなる様に仕向け、退去を促し、入居時に室内に置いていた、安物で使い込んだ悪趣味なカーテンや玄関マットなどを入居者が勝手に処分したいたら、その分で原状回復不可能として敷金の返金をしない方法を説明しています。
実際にそんな事で、原状回復できないと判断されるのでしょうか?
おそらく賃貸契約書の特約事項に退去時にカーテンや玄関マットなどの付帯設備についての記載をしていたと思われます。
実際に、今回の様なカーテンなどの付帯設備が付いてくる物件はあります。
それは、家具家電付物件と呼ばれるものです。
通常は、電気、冷蔵庫、洗濯機、テレビ、机、テーブル、机、ベット、カーテンなどが付いてきます。
入居時に備え付けられていた物件に関しては、入居時のまま退去する事が義務づけられています。今回の事例は、この手法を利用した悪質なやり方です。
ですが、契約書に記載させている以上、支払う義務が発生してしまうので気を付けましょう。
原状回復費用について詳しく知りたい方は、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」が御座いますので気になる方は、一度、チェックして見て下さい。
今回のようにならない方法
- もとからあるものは絶対に捨てない
- 事前に許可をとる
- 契約書を必ずチェックする
今回の様にならない様にするには、上記の3つを守れば問題ありません。
勝手な判断は絶対にしてはいけませんヨ。
絶対に室内にある物は捨てない
室内にあるものは、たとえ不要に思えても絶対に捨ててはいけません。
事前に許可をとる
入居時に前の入居者の物が残っていた場合は、勝手な判断せずに必ずオーナー様や管理会社様に連絡して指示を仰いで下さい。
契約書をチェックする
契約書は事前に必ずチェックする事が必要不可欠です。
特にチェックして欲しい項目は、特約の部分です。 特約事項には、通常の契約にはない物件特有の条件が記載されている事が多いので特約事項は特に注意してチェックしておきましょう。
こんなオーナー実在するの?
本編のような手法を使うオーナー様は、昔は実在したのも事実ですが現在はあまり存在いたしません。
ひょっとしたら、大阪などの大都市圏内では減ってきているが、地方のオーナー様では現在も存在している可能性はあるかも知れません。
現在では、敷金が無い物件が多く存在するので、本編の様な敷金を返金しないケースは減ってきています。
ですが、退去時に高額な原状回復費を請求してくる悪徳オーナーは多く存在します。
現在、特に問題になっていて国土交通省がガイドラインを出すまでになっています。(国土交通省のガイドラインはコチラ)
高額は、現状回復費用を請求してくる悪徳オーナー対策として、入居時にお部屋の写真を撮っておき、どこにどんな傷があったのかをオーナー様や管理会社と情報共有しておくことが必要になります。
できれば入居の当日に室内をくまなく撮影し、その写真を証拠として管理会社やオーナー様にメールで送付し画像を共有をしておく事をおすすめ致します。
必ず退去時にお役に立つと思いますので、このブログを見た方は実践して下さいネ。
少しの努力で、ぼったくり家主から自分を守れる唯一の方法なので頑張って下さいネ。
まとめ
相場よりも安い物件には理由があります。
条件の良すぎる物件は注意して契約することが重要です。
また、入居時にお部屋の中にあるものは勝手に捨てないでオーナー様や管理会社の指示にしたがって下さい。
そして、最近では、現状回復費用を高額請求をしてくる悪徳オーナー様もいます。
入居時に室内のキズや気になる所を写真撮影しておき、オーナー様や管理会社様にメールして写真データを共有しておく事が重要です。
※本ブログは、あくまで個人的な意見及び感想です。