正直不動産の内容がむずかしくて楽しめない。
「実際にそんな事あるの?」などの疑問に現役の不動産屋がお答えします。
今回は、3巻P75に出てきます。
賃貸の預り金(手付金)についてご説明いたします。
正直不動産の大まかなストーリーの流れ
登坂不動産に新しく入社した西岡が賃貸物件の入居申し込みを三浦さんご夫妻から頂いた所から始まります。
三浦夫妻が入居申し込みをして、物件を抑える(キープ)ておく為に家賃の一か月分の預り金(申込金)を渡しましたが、家主がいきなり家賃を1万円を上げる事になったと連絡を貰うところから事件は起きていきます。
永瀬財地(山下智久さん)は、その案件を途中から受け継いだ事でピンチになってします。
家賃は1万円上がる、預り金は返金されない!?
このピンチを永瀬財地(山下智久さん)はどの様に切り抜けたのでしょうか?
本編の正直不動産の預り金については、私は必ず返金されるべきお金であると考えております。
ですが、実際に預り金を返金しない悪質な不動産会社が数多く大変問題になっております。
このブログを見て頂けましたら、絶対にだまされないで賃貸の申し込みができますので安心して下さい。
結論!預かり金なら返金して貰えます!
皆さんは、不動産屋から「預り金は手付金だから返金できない」と言われた経験はないでしょうか?
実は、預り金は手付金ではありません。
必ず返金して貰えます。
預り金を手付金なので返せないと言われた方は、不動産会社の加盟する業界団体や自治体の窓口などに相談しましょう。
「住まいの相談窓口」参照。
注意して欲しいのが、手付金なら返金されない可能性があります。
どの場合に預かり金が手付金に代わるのか?
手付金でも、どのような要件がそろえば返金されないのか?
どこに注意して判断したら良いかをご説明いたします!
預り金(あずかりきん)とは?
そもそも、預り金とは、気に入った物件があった場合に「他に申し込みがあった場合など優先的に入居審査をしてもらうこと」を目的に申し込み書と同時に収める金額の事です。
通常の不動産屋では、入居申込書を記載した際に申し込み金(家賃の1ケ月分から1万円程度)を請求されると思います。
そして、この様な説明がされる思います。
預り金(申込金)は、審査が通過した時点で手付金に代わります。
手付金に代わりますと、お客様都合のキャンセルの場合には、手付金は返金されません。
この様な説明があるでしょう。
しかし、だまされてはいけません。
預り金は、預り金で「手付金」ではありません。
ですが、不動産会社が所定の手続きを取った場合は、預り金(申込金)が手付金になるので返金されません。
では、どのような条件が揃った場合は、返金されないのか見ていきましょう!
預り金(申込金)が手付金に代わり返金されない4つの要件
預り金(申込金)が手付金に代わるには、条件が御座います。
- 重要事項説明書に署名捺印
- 必ず宅建士が重要事項説明書を説明
- 必ず宅建士が免許証を提示して重要事項説明書説明
- 手付金の領収書
上記の全ての要件が手付金の要件として必要です。一つでも欠けた場合は手付金となりませんので返金して貰えます。
ですが、ほとんど不動産会社では、申し込み後すぐに重要事項説明を宅建士によって免許証の提示をして説明し、領収書も手付金で名目にしているケースが多いので注意が必要です。
もし、上記の全てが揃っていたら返金は難しいでしょう。
事前対策で100%返金して貰う方法
事前対策をすることで必ず返金してもらえる様にしておくには、次の2つの要件が必要です。
- 領収書ではなく預かり証をにしてもらう。
- 預かり証は下記の預かり証見本のように作成して貰う事。
もっと詳しい内容は、私のYoutube動画で説明いたしておりますので良ければ確認して見て下さい。
正直不動産の本編の申し込み内容について
本編の内容では、家主様が急に家賃を1万円UPして来たが重要事項説明をしていたので、借主の三浦さんご夫妻がキャンセルをすると手付金解除になるので預り金は返金されないと言う説明でした。
皆様は、最初に言った家賃の金額と違うことにひっかかり、「約束が違う問題だ!」っとなりがですが…。
実は、この段階では、三浦さんご夫妻は何も損していないのです。
三浦さんご夫婦は、入居審査も通過しておらず、双方の契約の合意にも至っておらず、契約書にも署名捺印をしていないので契約は不成立であるが分かり、家主からの金額の変更は受け入れなと行けないと事が分かります。
なぜなら、嫌なら借主の三浦さんご夫妻が物件をキャンセルをしたら良いだけなので、何ら違反行為は無かったことになります。
そして、私が思うに本編の様な場合には、預り金は返金されるべきであると考えます。
重要事項説明を交付した時点では1万円安い家賃の金額が記載されているので、重要事項説明書の記載事項の重要な事項に錯誤があり意思決定の部分において大きな錯誤あると認められるので、本編のケースでは手付金で受領していた場合でも重要事項説明書が無効である事から、返金の対象になるでしょう。
本編の様な場合でも、悪い不動産屋の場合は、返金をしてこな事もあるので申込金を払う時には十分に気を付けましょう。
不動産屋さんによっては、申込金が不要な良心的な不動産会社もあるので、そのような会社に依頼しましょう!!